エンジニアが真っ先に投資しがちなアイテムといえば、高級キーボードやウルトラワイドモニターではないでしょうか。私もかつてはHHKB(JIS配列の白)を愛用し、現在は分割キーボードを使用しています。
しかし、コロナ禍で完全リモートワークに移行した際、私を地獄から救ってくれたのはキーボードではありませんでした。「高級ワークチェア」と「足置き(フットレスト)」の組み合わせだったのです。
絶望の始まり:キャスター付きの安い椅子
リモートワーク最初の1年、私は「高さ調整しかできない、座面の薄いキャスター付きの椅子」で作業していました。背もたれは肩甲骨の下あたりまでしかなく、体をしっかり預けることなど到底できない代物でした。
当時は筋トレを1年ほどサボっていたこともあり、何日も座り続けていると激しい腰痛と肩の痛みに襲われました。集中すると気づけば数時間が経過しており、それがさらなる腰の痛みの原因になり、翌日も痛みが尾を引いてしまう状態でした。HHKBの極上の打鍵感など、腰の激痛の前では無力だと痛感しました。
16万円の投資:オカムラ コンテッサII(セコンダ)
2021年9月、「もう限界だ」と悟った私は、思い切って約16万円の高級チェアを購入しました。
実はこれ、新品ではなく「未使用品」を見つけて買ったものです。状態は綺麗なのに新品よりかなり安く手に入れることができたので、毎日使うと考えたら安いと感じました。
選んだのは「オカムラ コンテッサII -セコンダ- エクストラハイバック(ランバーサポート付)」です。
私は前傾姿勢ではなく「後傾姿勢」で深く寄りかかって作業するタイプだったため、この椅子は私のプレイスタイルに完璧に合致しました。
結果から言うと、強力なランバーサポートと体を包み込む構造により、あんなに苦しんでいた腰の痛みはなくなったと言ってもいいレベルに改善しました。 ずっと座りっぱなしで背中が痛むことはあっても、翌日に痛みが続くことはなくなったのです。
最後のピース:「硬くて傾斜のある足置き」
腰痛は消えましたが、後傾姿勢で長時間座っていると、太ももの裏が圧迫されて血流が悪くなることが気になり始めました。
コンテッサIIにはオットマン(足置き)が内蔵されていません。そこで欲が出て追加投資したのが「硬くて傾斜を調整できる足置き(フットレスト)」です。
これが最後のピースとしてカチッとハマりました。足の裏全体でしっかり体重を支えられるようになり、より深い後傾姿勢で、何時間でも快適に作業を続けられるようになったのです。
椅子選びの教訓とチェックポイント
もし過去の自分や悩んでいるエンジニアにアドバイスをするなら、「コンテッサIIは後傾姿勢派にはある程度おすすめできる」とお伝えします。値段と大きさと重さが気にならないなら、検討の余地は十分にあります。
しかし、もっと重要なのは「実機を『時間単位』で試座すること」です。
私も、最初数時間座った時は「ベストだ!」と思いましたが、さらに数時間座ると「何か違うか?」と感じることもありました。足置きを追加したことでようやく長時間座れるようになった経緯があります。数分や数十分ではなく、可能な限り長時間試せる環境が理想です。
現在の私が椅子を選ぶ際の絶対的なチェックポイントは以下の5つです。
1. 後傾姿勢ができるか?
2. ヘッドレストを調整できるか?
3. オットマン(または足置き)を併用してよりくつろげるか?
4. ランバーサポートを自分好みに調整できるか?(ちょっと動くだけではダメ)
5. 肘置き(アームレスト)が細かく調整できるか?
高級キーボードを買う前に、まずは自分の体を支える「椅子と足」の環境を見直すことを強くおすすめします。

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