隔週で、月に2回ほどチームのふりかえりをしています。スプリント計画で決めたストーリーがどの程度達成できたか。大きな課題が妨げになっていないか。共有したい情報や定量評価項目も見ながら、現在地と目的地のギャップを確認する時間です。
私としては、ただ進行するだけではなく、メンバーの自律性や成長につながる問いを置きたいと思っていました。
結論:問いはアジェンダに直接書く
いまは、聞きたいことを別メモにせず、ふりかえりのアジェンダ資料へそのまま書いています。
別メモを作るほうが、ファシリテーターとしては準備している感じがします。でも、複数のプロジェクトや機能追加を並行していると、毎回メモを作ること自体が続きませんでした。話が盛り上がれば、そのメモを確認することも忘れます。
理想より、実際に続く形を取りました。小手先のテクニックを増やすより、会議で必ず見ている資料に問いを書いておくほうが、私には直接的でした。
最初に試したのは別メモでした
最初は、アジェンダには少しぼかした表現を書き、具体的に聞きたいことは別メモに書くつもりでした。自分のPC画面を大きなディスプレイへ映して進めるため、画面上のアジェンダとは別に、手元だけで見られるカンペを持つイメージです。
「この流れで進めて、ここでこれを聞く」と決めて臨んでも、会話が動き出すと細かな言い回しや伝えたいポイントが飛んでしまいます。メモを作る運用は4回ほど試しましたが、準備時間を取れない回が出てきました。メモを確認するのを忘れる回もありました。
カンペ自体は悪くないと思っています。紙に、議論を促したいキーワードだけを大きく書いておく方法なら、記憶への負荷は減らせそうです。
たとえば、こんな短いメモです。
- 連携で詰まったところはあったか
- ボトルネックはどこだったか
- 次に試すアクションは何か
ただ、私の場合はカンペを別に管理することまで含めると、運用が一段増えました。
ファシリテーターとして、問いをどう置くか
別メモの運用を考える前に、そもそも何をどう聞くかも調べました。答えを誘導するのではなく、チームが出来事を思い出し、次の行動を自分たちで決める入口を作りたかったからです。
ここは、アジェンダへ直接書く運用に変えた今でも残しておきたい部分です。ただし、毎回すべての切り口を使うつもりはありません。今回のふりかえりで何を見たいかに合わせて、問いを一つか二つ選べれば十分だと思っています。
最初から原因や責任を問わない
「なぜ失敗したのですか?」と聞くと、誰が悪かったかの話になりやすいです。最初は「その結果に至った背景には何がありましたか?」と聞き、起きたことを一緒に見にいくほうが話しやすそうです。
感覚や印象から話してもらう
ロジックだけでは出てこない違和感もあります。
- 作業していてスムーズだと感じたのはどんな時だったか
- 少し引っかかったのはどの部分だったか
- 今回のスプリントで印象に残った出来事は何か
こういう問いなら、事実を整理する前の入口として使えそうです。
抽象から入り、少しずつ具体へ寄せる
いきなり細かな課題に入るより、「最近のチームの雰囲気をどう感じているか」「今回のリリースは全体としてどうだったか」から始める方法もあります。話が出てきたら、その背景や具体的な場面へ寄せていきます。
逆に、選択肢を広げたいときは「他にどんなアプローチがありそうか」「別の方法でやるなら何があるか」と聞く。うまくいったことも「なぜうまくいったのか」まで聞けると、次にも残せそうです。
進行は五つに分けて考える
ふりかえりの進行は、次の五つに分けて考えると、会話に集中していても抜けを確認しやすいです。
- 場を整え、今日の目的や進め方を共有する
- スプリント中に起きたことを集める
- 気になった出来事の背景を考える
- 次に試すアクションを決める
- ふりかえり自体を短く見直して閉じる
これは型どおりに進めるためのマニュアルではなく、私がファシリテーターとして頭の中で持っておきたい順番です。特に、問いすぎないこと、沈黙を急いで埋めないこと、進行役の結論へ誘導しすぎないことは意識しています。
アジェンダをカンペに変えた
別メモを続けられないなら、アジェンダそのものをカンペにすればいい、と考えました。
たとえば「最近のプロセスについて」とだけ書くのではなく、次のように書きます。
最近のスプリントで、スムーズだったことと少し引っかかったことは何か?
これなら、話が盛り上がっていても表示中の資料に問いが残っています。別のファイルを開く必要も、頭の中で思い出す必要もありません。
最初は、アジェンダに具体的な問いを書かず、進行役だけが持っておくほうがいいと思っていました。でも、隠しておくことより、聞きたいことを飛ばさないほうが大事でした。
今の運用で残っていること
アジェンダに直接書けば、準備の負担がゼロになるわけではありません。問いを増やしすぎると、今度は資料が重くなります。
いまは、今回のふりかえりで本当に聞きたいことだけをアジェンダへ置くようにしています。問いの数や粒度は、まだ試行中です。
ファシリテーションの型を覚えることより、まずは会議で必ず見る場所に必要な問いを置く。今の私には、この運用が一番続けやすいです。

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