日頃、SES等の技術者面談で面接官側に立つこともあれば、自分自身が面談を受ける側に回ることもある。
両方の立場を経験する中で、「面談という場で何が評価され、何が地雷となるのか」について、私なりの現時点の基準ができあがってきた。
面談で「技術力以前」に見切られる人
面接官として話を聞いていると、技術の話に入る前に「あ、この人とは一緒に働けないな」と感じてしまうパターンがある。
一番は「会話が成り立たない」ケースだと思う。
質問されることを想定して回答を用意しておくのは最低限の準備だが、聞かれたことに対して「あー」とか「えー」と間が空きすぎたり、回答が的を射ていない人は非常に不安になる。レスポンスの遅さは、単純に事前準備が足りていないのだと感じる。
また、よほどのことがない限りそこで落としはしないが、シャツの汚れやシワ、鞄や靴の汚れといった清潔感も当然目につく。
経歴書を見る際は「年齢に対する業務内容」をシビアに見る。30歳を超えていれば、要件定義から運用まで一通り経験していてほしいし、最低でも設計は担当していてほしい。もし数ヶ月の短期離職を繰り返しているなら、「現場で何かトラブルを起こしたのか?」「引き止められるだけの価値がなかったのか?」と疑ってしまうし、現場でうまくやっていけるか不安になる。
「圧倒的技術力」より「普通の技術力と完璧な会話」を選ぶ理由
もし「技術力は超一流だがレスポンスが遅い人」と「技術力は普通だがキャッチボールが完璧な人」がいたら、私は迷わず後者を選ぶ。
コミュニケーションが取れないと莫大な「コミュニケーションコスト」が発生し、報連相も弱くなるため、結果的にプロジェクト全体でロスが生まれてしまう。
「どんなコードでも書けます」というアピールは、AIが台頭した今の時代では訴求力が弱い。現場で求められるのは、誰も書けない特殊なコードではなく、ある程度定型なコードを「いかに業務にフィットするようにカスタマイズし、落とし込めるか」だ。
そのためには、意思疎通がしっかり取れて、お互いに気持ちよく仕事ができることの方が遥かに重要になる。
経歴書の深さを確認する質問
経歴書に書かれている経験がどの程度の深さなのかを確認するために、私は設計に関する質問を投げることが多い。
「設計について、どんなところを意識していますか?」
この問いに対して、「用語の統一です」「名前付けです」といった表面的な主張しか出てこない場合、経験が浅いと判断する。私が本当に聞きたいのは、これまでどんな失敗をしてきたか、トラブった時にどう対応してきたかという「泥臭い実体験」だ。
(※ちなみに、現場の課題に四六時中向き合うことでしか得られない「泥臭い経験値」については、こちらの記事でも触れている。)
また、相手のビジネス視点を測るために「これまでの開発で、『あえて作らない(実装しない)』という提案をした経験はありますか?」と聞くこともある。言われた通りに作るだけの作業者なのか、課題解決のために動けるエンジニアなのかが、はっきりと分かれると思う。
自分が面談を受ける側の「絶対に譲れないスタンス」
逆に、自分が面談を受ける側になった時は、とにかく「受け答えのハキハキさ」と「レスポンスの速さ」を徹底する。
すぐに出てこない回答でも、「それはこういうことですか?」「こういう理解で合っていますか?」と質問で返し、時間を稼ぎつつも会話に絶対に「間(デッドスペース)」を作らない。
そして、ただ経歴を話すのではなく「過去にこんな課題を解決してきた(例:営業支援ツールを要件定義から運用まで行い、見積もりの統制や成約率管理を実現し、営業戦略に貢献した)」という実績を提示する。その上で、「貴社の現在の課題は何ですか?」と確認し、自分の経験からその場で「こんなことで解決できますよ」とアドリブで提案をぶつける。
最後に、私が現場を選ぶ上で「絶対に辞退する」明確な基準がある。
それは、面接官(これから仲間になるであろう人たち)から「高圧的な態度」を取られた時だ。私自身、内心そこまで温厚な人間ではないので、高圧的に来られたら若干キレ気味に反応してしまうと思うし、そんな態度の人間がいる職場には絶対に行かない。
逆に、「現場に課題がない」とか「技術トレンドが古すぎる」といった点はどうでもいい。我慢できなければ、入ってから自分が全部やり直せばいいと考えている。

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